サーティワンのロゴに隠された秘密!BRに潜む「31」と刷新の真相
街を歩けば誰もが一度は目にするサーティワンアイスクリームのアイコニックな看板。何気なく眺めているそのシンボルマークには、世界中のデザイナーやファンを唸らせてきた巧妙な仕掛けが隠されています。
「B」と「R」を組み合わせたアルファベットのなかに、なぜか浮かび上がる別の数字。そして、愛され続けたデザインをあえてリニューアルした企業の決断――。本稿では、知れば思わず誰かに教えたくなるロゴの秘密と、創業から受け継がれるデザインの変遷を紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「BR」の中央部分に配されたピンク色に着目すると、ブランドを象徴する「31」の数字が浮かび上がる仕掛けになっている。
- 要点2:「1ヶ月(31日)毎日違う美味しさを楽しんでほしい」という創業者のフィロソフィーが数字の由来であり、フレーバー開発の原点。
- 要点3:ロゴの刷新は単なるイメージチェンジではなく、若年層から大人層まで幅広く寄り添うリブランディング戦略の一環として敢行された。
【BRの隠し文字】サーティワンのロゴに浮かび上がる「31」の驚きの仕掛け
サーティワンアイスクリームのロゴマークを正面からじっくり観察してみてください。アルファベットの「B」と「R」が並ぶデザインですが、配色に注目するとある違和感に気づくはずです。
「B」の右側の丸み(曲線部分)と、「R」の左側にある縦棒と丸みの部分だけが、鮮やかなピンク色で着色されています。このピンク色のパーツだけを抜き出して視線を合わせると、はっきりと「31」というアラビア数字が浮かび上がる構造です。
世界的なアイスクリームチェーンである「Baskin-Robbins(バスキン・ロビンス)」の頭文字「B」と「R」を土台にしながら、ブランドの代名詞である「31」を美しく同居させたこのグラフィックは、デザイン業界でも「トロンプルイユ(だまし絵)の傑作」として名高く評価されています。子供から大人まで、仕掛けに気づいた瞬間に小さな驚きと笑顔が生まれる――まさにブランドが掲げるエンターテインメント精神を体現したシンボルです。
創業者の願いが宿る「31」の数字|毎日の小さな幸せを届けるフレーバー戦略
そもそも、なぜ「31」という数字がここまで大切に扱われているのでしょうか。そのルーツは、1945年にアメリカ・カリフォルニア州で創業した創業者、バートン・バスキンとイルヴィン・ロビンスの強い想いに遡ります。
二人が掲げたモットーは、「We make people happy.(アイスクリームを通じて人々に幸せを届ける)」。その具体的な形として生まれたのが、「1ヶ月間(31日)、毎日異なる味わいを楽しんでいただきたい」というアイデアでした。これが「31フレーバー」というコンセプトの起源です。
実際の店舗には、常時31種類ではなく冷蔵ショーケースの配置の都合で32種類のアイスクリームが並んでいます。奇数の31種類ではショーケースの四角いスペースに収まりが悪いため、中央に最もおすすめのフレーバーを配置して偶数の32個にするという、店舗運営上の工夫も知る人ぞ知るトリビアです。いずれにせよ、「31」という数字は単なる看板の飾りではなく、毎日訪れても新しい驚きを提供するという顧客への約束そのものなのです。
【新旧ロゴ比較】なぜデザインを変更したのか?リブランディングの決定的な理由
長年親しまれてきたポップで丸みを帯びたロゴから、近年順次導入が進められた新ロゴへと移行した背景には、明確な事業戦略が存在します。
2006年から採用されていた旧ロゴは、ライトブルーと鮮やかなピンクのツートンカラーで、やや斜めに傾いた躍動感のあるポップなフォントが特徴的でした。ファストフード的な陽気さや親しみやすさを全面に押し出したデザインは、ファミリー層を中心に絶大な認知度を獲得しました。
一方で、時代とともにカフェ利用や自分へのご褒美スイーツとしてアイスクリームを求める大人の単身客、働く世代の利用が急増します。従来の「子供向け」「おもちゃ箱のようなポップさ」だけでは、多様化するライフスタイルに対応しきれなくなっていました。
そこでサーティワンアイスクリーム公式が推進したのが、ブランド全体のプレミアム化と日常への溶け込みを目指すリブランディングです。新ロゴでは傾きを排して垂直に端正に整えられ、フォントの線も均一で洗練されたフォルムへと改良されました。「BR」の中に「31」が潜むギミックはそのまま継承しながらも、甘すぎないスタイリッシュな佇まいへと進化を遂げたのです。
ピンクと青の色彩に込められた意図とフォントのこだわり
ロゴを構成する重要な要素である「色彩」と「タイポグラフィ(フォント)」にも、ブランドの美学が濃密に注ぎ込まれています。
シンボルカラーであるピンクとブルーの組み合わせは、アイスクリームが持つワクワク感と清潔感を両立させるための黄金比です。ピンクは「楽しさ」「親しみやすさ」「フレーバーの華やかさ」を象徴し、ブルーは「安心感」「品質への信頼性」「涼やかさ」を表しています。新デザインでは、これらのトーンがわずかに落ち着いた上質な発色へと微調整され、商業施設の洗練されたフロアや大人向けカフェ調の店内内装にも違和感なく溶け込む配色になりました。
フォントに関しても、幾何学的で視認性の高いサンセリフ調のモダンな造形がベースです。曲線の美しさと直線的な安定感が絶妙なバランスで保たれており、遠く離れた場所からでも一瞬でサーティワンと認識できる視認性を確保しています。デジタル画面の小さなアプリアイコンから巨大なロードサイド看板まで、あらゆる媒体で均一な美しさを放つよう計算し尽くされています。
1953年から続くロゴの歴史|時代とともに進化したサーティワンの変遷
サーティワンのロゴは、突如として現在の姿になったわけではありません。創業から半世紀以上の歩みのなかで、時代の空気を吸い込みながら進化を重ねてきました。
【1953年:クラシカルなサーカススタイル】
バスキンとロビンスの2店舗が統合され、正式に「31」を掲げた初期のロゴは、当時のアメリカ文化を反映したサーカステント調のレトロなグラフィックでした。茶色とピンクを基調にしたどこか懐かしいトーンで、中央に大きく「31」が配されていました。
【1990年代〜2000年代初頭:シンプル&クリーン】
多国籍展開が加速したこの時期は、青地に白抜きの文字など、グローバル企業としての清潔感と分かりやすさを重視した直線的なデザインへとシフトします。日本国内でもショッピングモールへの出店ラッシュとともに、この青と白の看板が定着しました。
【2006年:伝説の「BR×31」ギミック誕生】
ブランド創立60周年を記念して導入されたのが、今なお語り継がれる「BとRの中に31を隠す」画期的なデザインです。ピンクと水色の鮮烈なコントラストとともに、ブランドの象徴として世界規模で爆発的な浸透を見せました。
【2020年代〜現在:洗練と原点回帰のモダンデザイン】
そして迎えた大規模リニューアル。創業時のパイオニア精神を称えるクラシックな品格と、現代のミニマリズムを融合させた現在のロゴが誕生しました。歴史の重みを大切にしながらも、決して立ち止まらないブランドの姿勢が歴代ロゴの変遷から見て取れます。
【31 アイス ロゴ】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:日本と海外(アメリカなど)でロゴや呼び名が違うのはなぜですか?
A1:発祥国のアメリカをはじめとする海外の多くの国では、創業者の名前に由来する「バスキン・ロビンス(Baskin-Robbins)」が一般的な呼称です。一方、日本に進出した際、「サーティワン」という響きが親しみやすく覚えやすいことから、日本では「サーティワンアイスクリーム」という名称が広く定着しました。ただし、どちらの国でもロゴの「BR」シンボルは共通して使われています。
Q2:ロゴの「31」に気づかない人が多いのは意図的なものですか?
A2:はい、巧妙な「隠し要素」として計算されています。一見すると単なる「BR」のイニシャルに見せつつ、凝視したり配色に着目したりした瞬間に「あ、31だ!」と自発的に気づかせる仕掛けです。このアハ体験(ひらめきの快感)が人々の記憶に強く残り、口コミとして広がるブランドコミュニケーションの手法です。
Q3:店舗の看板が古いロゴのままの場所があるのはなぜですか?
A3:サーティワンアイスクリームは全国に1,000店舗以上を展開しており、看板の刷新は店舗の改装(リニューアル)や新店オープンのタイミングに合わせて段階的に実施されているためです。新旧のロゴが共存する現在の光景は、ブランドの過渡期ならではの貴重な見どころと言えます。
まとめ:世代を超えて愛され続けるサーティワンのデザイン戦略
日常のふとした瞬間に口にするアイスクリームの甘さは、いつの時代も人々にささやかな幸福感をもたらしてくれます。
サーティワンのロゴに潜む「31」の数字は、単なるデザインの遊び心にとどまらず、「毎日の暮らしに違ったワクワクを届けたい」という創業者の揺るぎない約束の証です。時代に合わせて洗練度を増しながらも、根底にあるホスピタリティと遊び心を決して手放さない柔軟さこそが、世界中で愛され続ける最大の理由と言えます。
次回お店に立ち寄った際は、ショーケースのカラフルなフレーバーを選ぶ前に、ぜひ看板の「BR」に視線を走らせてみてください。計算し尽くされたデザインの妙と、ブランドの温かい情熱が、きっと今まで以上に鮮やかに見えてくるはずです。 (出典: 31 アイス ロゴ(Yahoo!ニュース))